ご存知のように、新型コロナウイルスの主な感染部位は肺であり、感染経路は空気感染です。したがって、上気道のウイルス量のレベルは、病気の感染率に直接影響します。現在広く使用されているワクチンは、新型コロナウイルス不活化ワクチンとファイザーmRNAを含むワクチンの基本原則の1つは、新型コロナウイルスSタンパク質に対する中和抗体を生成し、それによって細胞表面のACE2受容体へのウイルスの結合を競合的に阻害することです。現在の研究では、ワクチンが疾病の流行を効果的に制御できることを示しています。
しかし最近、香港大学医学部の微生物学部の教授でエイズ研究所の所長である陳志偉は、トップジャーナルのCell Host＆Microbeに次の研究結果を発表ました。
1.中和抗体は、肺でのウイルスの感染を抑制し、肺の損傷を軽減することができますが、上気道でのウイルスの感染を効果的に抑制することはできません。
2.ワクチンを接種した人は、自身がウイルスを完全に免疫できないだけでなく、感染後にウイルスを他に感染させる能力もあります。
3.臨床治療では、中和抗体は鼻甲介中のウイルス感染に対しても無力です
チームの調査によると、ワクチンがウイルスの拡散と感染を防ぐ可能性は低いため、上気道でのウイルスへの曝露の可能性を減らすためにマスクを着用することを主張することが不可欠です。
1.中和抗体の予防能力は限られています
人の中和抗体の体に対する保護効果を研究するために陳志偉のチームは、12の患者種から末梢血単核細胞を分離し、300,000を超えるクローンを含むFabファージライブラリ（抗体ライブラリ）を構築しました。更なるスクリーニングと機能検証を通じて、チームは最終的にSARS-CoV-2 Sタンパク質のRBD結合域に高い親和性を持つ4つの中和抗体を確認し、それらをZDY20、ZDY28、ZDY49、およびZDY95と名付けました。それらの抗体は新型コロナウイルスに感染するのを防ぐことができるのでしょうか？
この問題を調査するために、チームは成熟したフェレットモデルを選択し、腹腔内注射によって健康なフェレットにZDY20抗体を投与し、注射の24時間後にウイルスに感染させました。
PFU実験の結果は、中和抗体の前処理が鼻甲介、気管、および肺におけるウイルス複製を阻害することを示しました。
より感度の高いPCRの結果は、中和抗体が肺での複製抑制効果は1000倍ですが、鼻甲介や器官中のウイルスにはほとんど影響を与えないことを示しました。
これと一致して、中和抗体の前処理は肺病変および感染を効果的に抑制したが、フェレットタービネートにおいて、高濃度抗体治療であろうと低濃度抗体治療であろうと、タービネートにおけるウイルス感染を防ぐことができなかった。多数のNP +細胞（感染細胞、ウイルスNタンパク質）および免疫細胞浸潤が検出されました。したがって、著者は中和抗体が肺感染症を防ぐことができるが、上気道感染症に対しては無力であると考えています。
2.ワクチンには、上気道感染症の制御に大きな制限があります
上記の結論をさらに検証するために、著者はより強力なZB8抗体を使用して実験を繰り返しました。結果は、ZDY20と同様に、ZB8抗体は新しいコロナウイルスが肺に感染するのを防ぐことができますが、鼻甲介感染を抑制することはできないことを示しました。
臨床使用におけるさまざまなワクチンの作用機序の主な共通点は、Sタンパク質に対する中和抗体を産生することによってウイルスが細胞に侵入するプロセスを阻害することです。前述の研究は、抗体の直接注射が上気道での新型コロナウイルスの感染を防ぐのが難しいことを示しています、それで当然、中和抗体に依存するワクチンの予防効果は過大評価されていますか？
この質問に答えるために、陳志偉のチームはSタンパク質に対するDNAワクチンを使用してフェレットを免疫しました。免疫化されたフェレットは、Sタンパク質に対する特異的な中和抗体を産生しましたが、体内に高濃度の抗体があるにもかかわらず、タービネート中のウイルスの感染を阻害することはできませんでした。したがって、中和抗体の直接注射も、ワクチンによる特定の中和抗体の産生も、上気道におけるウイルス感染を効果的に阻害することはできません。
したがって、上気道のウイルスは呼吸を通じて空気中に侵入し、健康な人に感染する可能性があります。したがって、ワクチンを接種した人は、ウイルスに対して完全に免疫を持てないだけでなく、感染後にウイルスを感染させる能力を持っています。
引用元
テンセント新聞:https://xw.qq.com/amphtml/20210314A01GFO00
コメント